山下レディースクリニック
基礎体温がバラバラ
2007年10月29日
はじめまして。
藁をもすがる思いでいろんなサイトで調べていましたらこちらにたどり着いた者です。(高齢46歳、治療初心者です)
長年のセックスレスで生理があるうちは子どもができると簡単に思っていた私と夫。そうではないと知り、あせって治療を開始しました。セックスレスなので不妊かどうかもわからないとDr.はおっしゃいました。またこの年齢では体外受精ではなく、「体内」だとおっしゃいました。卵が弱っているのに体外には出せないと。
基礎体温は高温期と低温期があるにはありますが、でこぼこでバラバラです。生理周期も31日から35日でこちらも安定しておりません。
先日生理になって11日目に病院行きましたら金曜が排卵ですから、水曜に夫婦生活を持つよう言われました。で、その翌日フーナー検査に行きましたら「その検査は問題ないが、排卵は終わっちゃったね」とDr.がおっしゃいました。「えっ?先生金曜って言ったじゃない」と思いつつも帰宅。で、その先生おっしゃる金曜日には体温は下がりました。「もしかして排卵!」と思ったのです。更に翌日は36.6くらいで高温期に入ったと思いましたが、次の日は36.1にまた下がって、今日も低温です。排卵日がわかりません。先月も自宅で排卵検査薬を使い検査してみましたがはっきりした陽性になりません。ぼんやりと陽性?という感じが数日続き、自宅での検査を諦めました。
排卵後でも再び低温になることもあるのでしょうか?
排卵しているかしていないか検査薬以外に方法はありますか?
また、この年齢では体内=自然妊娠か人工授精なのでしょうか?
残された時間も限られており、初めから体外受精や顕微授精に踏み切った方がいいのでしょうか?
何卒ご教授いただけますようお願いいたします。
排卵したかどうかがはっきりしないとのことですが、主治医の先生が「排卵が終わっている」とおっしゃったのは、超音波で卵胞がはじけた(排卵が終わった)形跡を確認されたからでしょう。検査日の前日(水曜日)には、夫婦生活を持たれているようですので、残念ながら人工授精はできませんでしたが、性交のタイミングはうまく合っていた可能性もありますよ。
卵胞が十分成長すると、脳から最終的な熟成をうながすため、黄体化ホルモン(LH)が大放出され(LHサージ)、これが引き金となって卵胞から卵子が放出されて排卵が起こります。排卵検査薬は、このLHサージをキャッチすることで、排卵が迫っていることを知ろうというものです。なお、LHの大放出は数時間でおさまってしまいますので、排卵検査薬でのチェックを開始されたのが水曜日以降であれば、すでに排卵後ですから、もう陽性反応は確認できないでしょう。
排卵検査薬を使って、ご自分でも排卵予測をする場合は、朝晩2回検査することでLHサージをうまくキャッチする可能性が高まります。
ところで、そのほかの不妊検査は受けられましたか? もしも、卵胞刺激ホルモン(FSH)の値が15mIU/ml以上の場合は妊娠しにくく、20mIU/ml以上の場合は卵巣の機能がかなり低下していて妊娠はたいへん厳しい状況にあるとお考えください。
主治医の先生がおっしゃるように、『ななみ』さんのご年齢では、体外に卵を採り出せたとしても、うまく受精し、着床する確率は、おそらく数パーセントもないと思われます。さらに着床後も、流産に終わる可能性が50%を超えるでしょう。加齢により、卵の質が落ちてしまうのです。
『ななみ』さんにとっては、本当につらい回答だと思いますが、このような確率の低さを覚悟したうえで、「あきらめる前にやるだけのことをやってみたい!」ということであれば、経済的にも身体的にも負担は決して小さくありませんが、やはり妊娠率の高い体外受精を一度受けてみるということを考えてみてもよいでしょう。まずは、ご夫婦と主治医の先生とで、よく話し合われることが大切です。
<ご注意>
この相談事例集は、あくまでも参考にとどめ、実際に何らかの行動をとる場合には、
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